開業にあたって多くの方が「物件が決まらないと融資が進まず、融資が決まらないと物件が押さえられない」 という鶏卵問題に直面します。実務では「申込で仮押さえ→融資審査→融資特約付きで契約」という順序が標準的ですが、 書類の名称や特約の有無で想定外のリスクが生じます。このページで正しい進め方と落とし穴を確認してください。
| 書類名 | 法的性質 | 返還条件 |
|---|---|---|
| 申込金 / 預り金 | 契約前の意思表示。法的拘束力なし。 | 申込取下げで全額返還が原則。 |
| 手付金 | 契約成立を前提とした保全金。 | 借主都合のキャンセルは没収。貸主都合は倍返し。 |
| 申込時のクレジット引落 | 保証会社の申込手数料など。 | 審査否決でも返還されないのが通例。 |
預ける際は、必ず書類の名称(申込金 / 手付金)と返還条件を領収書に明記してもらってください。
「融資が否決された場合、契約を白紙撤回し手付金を全額返還する」という条項を融資特約といいます。 個人の住宅ローン契約では一般的ですが、事業用賃貸では標準ではないため、契約前に借主から交渉する必要があります。
貸主側から見ると手付金没収で契約解除されるリスクは大きな不安材料のため、 申込書段階で「融資内諾を条件とする」旨を書面で合意しておくとスムーズに挿入できます。